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「はくたくさま」
顔を洗い終えた丁は僕のもとに駆け寄ってきた。
「ん?何だい?」
腰を屈めて丁と視線を合わせる。
「今日は、卵屋さん遅いですね。」
「ああ、そう言えば、いつもより遅いね。」
丁は卵が好物らしい。
なので、丁の為に週に一回、卵を配達してもらうようにした。
いつもならこれくらいの時間に来るのだが、確かに今日は少し遅いようだ。
「じゃあ、卵屋さんが来るまで庭で遊ぼうか。」
丁は僕の言葉に跳ねて喜ぶ。
本当に、可愛らしい子だ。
「はくたくさま!しりとりしましょう?」
「うん、いいよ。」
草の上に胡坐をかいて座り、膝の上に丁を座らせてやる。
「じゃあ、丁からね。」
「はい!では・・・」
こうして、僕は丁としりとりを始めた。
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