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『これできっとセックスレスも解消しちゃうよね』
ニヤニヤ笑いながら衣装を紙袋に詰めると、伊織は寝室を出て玄関へと走る。
『お待たせしました』
「その持っている紙袋は?」
『これでセックスレス解消間違いなしです』
ニコリと笑い、伊織は日向に紙袋を差し出した。
だが、警戒をしているのか、日向は紙袋をなかなか受け取ろうとはしない。
『大丈夫です。危ないものは入ってませんから、受け取って下さい』
まぁ、別の意味で危ないものだけれど……。
そこは言うまいと思う伊織だ。
「でもなぁ……」
『日向さんも樹さんも、きっと楽しめると思いますよ。色々と、ね』
「楽しめる……?」
意味深な伊織の言葉に、日向は小首を傾げる。
『はい。楽しいオプション付きなので、ぜひ使ってみてください』
なかなか受け取ってくれない紙袋を、日向に押し付けるように手に握らせた。
その紙袋を日向は、おずおずと受け取る。
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