奥さまは可愛い幼なじみ

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ソファに腰を下ろすと優那が、「皆が来る前に、ケーキを作ったんだけど食べる?」と問いかけてきた。 伊織は『ケーキ!?食べます!』と笑顔で答え、日向は軽く頷き、瑞希は「食べる食べる」と、目をキラキラと輝かせた。 「今、紅茶を淹れるから、ちょっと待っててね」 そう言い残し、優那はキッチンへ引っ込んだ。 優那がキッチンでお湯を沸かしている間、手持ちぶさたになってしまい、伊織たちは何をするでもなく、ソファで寛いでいる。 時折、スマホをいじったり……。 ふと何かを思い出したかように、伊織がスマホから顔を上げて日向を見た。 『そう言えば、日向さんの悩みごとってなんですか?』 伊織のその言葉に、瑞希が食いついてくる。 「オレもすげぇ気になる。オレたちでよければ相談にのるぜ」 「だからさっきも言ったけど、本当に対した悩みじゃないから……」 『対した悩みじゃなかったら言えるでしょ?それに僕たち友達じゃないですか。僕たちじゃあ、役不足ですか?力にはなれませんか?』 「そうそう、水くさいぞ。ひなちゃん」 伊織たちに詰め寄られ、日向は渋々白状した。
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