エピローグ

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聖女フィーリアはもう一度腕に力を込め少女を抱きしめた。自分の愛がこの子に伝わるよう祈りながら。しかし、それを遮る声が男性から発せられる。 「フィーリアさま」 少し強めの口調でもう一度言う。その声にフィーリアは名残惜しそうに少女を離した。少女も名残惜しそうにフィーリアから離れて男性の隣に立つ。それを確認した男性は、庭からでていく。少女もそれに続いていく。 男性は少女を連れながら廊下を歩いていく。庭から出てしばらく歩いたところで、男性は少女に向き直った。今にも射殺さんという視線で少女に告げる。 「学院にいく事で浮かれているようだな。自分の立場をよく考えて行動する事だ。もし何かあった時、即座に叩き切るからな。その時を楽しみにしている。」 ニヒルな笑みを浮かべた後、彼女に見向きもせず歩き出した。 「分かっています。」 少女はもう言葉を聞いていないだろう背中に向かっていう。脅すような発言、目は本気だった先ほどの優しい時間が嘘のように少女の心に冷たい風が吹き荒れていた。 男性の後を遅れないようについていった。
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