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クニがにやりと片方の頬に笑みを浮かべていった。
「東園寺のお嬢さまが恐ろしい黒い魔女になっていっちまったかと思ったら、今度はキンキラキンの西の双子魔女か。ところであんたたち、なにか一族の秘術とかもってんのか」
目の彩な西陣織の軍服で腰に手を当てて、ミチルがいった。
「そんなこけおどしの技などないわ。でもひとつはっきりしていることがある。我が一族で磨いてきた技術がなければ、五王重工も『須佐乃男』の開発に失敗していたでしょう」
おもしろい。どういう意味なんだろう。タツオは猛烈に好奇心に駆られた。まだ日乃元本土防衛の決戦兵器には謎が多すぎる。
「その話、もうすこし聞かせてもらえないか」
萬家の7分だけ先に生まれた姉がいった。
「あなたたちが他言しないというなら、かまわないけど」
全員で鮨の行列に並びながら、近衛四家第二席、萬家の長女・満千留が口を開いた。
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