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「おはようございまぁす。」と少したるそうに入ってきたのは厨房バイトの芳樹だ。芳樹は基本面倒くさそうに仕事に来る。だけど大学一年のころからバイトをはじめ今では四回生となり少ないバイトの中ではあるが今では一番の古株となっていた。「早くこれたんですね。」と幸助が言うと「あ、授業が早く終わったんで!」と芳樹のいいところはいざ仕事となると切り替えてはきはきと取り組むところだ。何はともあれ早く来てくれたことはありがたい。何とか間に合いそうだ。芳樹はパッと厨房を見渡すとご飯を炊きだした。さすがだ。これまで何度となく厳しい予約と重雄の理不尽な怒りに二人で耐えてきたバイトリーダーなだけはある。俺のやってほしいこととを瞬時に選び優先順位を考え行動に移る。幸助は芳樹に絶大な信頼を置いていた。少し余裕が生まれたのでさっき玉ねぎを切るときに切れ味の悪さを感じたので芳樹に包丁も研いでおくように指示をした。いつものような切れの良い返事に安心し幸助はずっと我慢していたトイレに向かった。
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