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episode184 フェミニストと訳ありの生贄①
その日の夕食時。
「今夜はメインディッシュはラパンのローストでございます」
「ウサギ肉か――珍しい」
「ええ。新鮮な上物が入りましたので」
中川の差し出す皿を受取ると
生贄になった仔ウサギに容赦なくナイフを入れる王様。
「ウサギを食べるなんてちょっと……」
弟には残酷極まりない仕打ちをするくせに
小動物には優しい女王様と。
「それじゃ毛皮もみんなフェイクファーにするんだな」
相変わらず皮肉屋な
鳶色の目をした混血美人。
そして――。
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