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自分に与えてくれた部屋に戻ろうとした時、アルクに呼び止められた。
「ユキト、キリトに風呂の入り方教えてもらいな。」
隣に居たキリトに案内されて、決して広いとは言えない風呂場に入った。
「いつもは一人一人きまぐれで入ってるんだけど、今日は俺と一緒な。」
「うん、わかった。」
既に溜めてあった風呂に2人で入るとお湯が溢れ出した。
「あ、勿体無いから俺が先に身体洗うよ!」
結局湯船には僕が1人になった。
「ねえキリト、この家族はみんな血は繋がっているの?」
1番気になっていることを聞いてみた。
「いや、ハクとヤク以外はみんな親はバラバラだよ。安心しな、ユキト。」
安心しなという言葉で、僕は心を読まれてたなと思った。
みんなが本当に血が繋がっていたら、僕はここに居づらくなるから。
「そう、なんだ。じゃあなんでみんな一緒にここで暮らしてるの?」
身体を洗い終わったキリトと場所を交代した。
「ふう・・・。それはな、みんな親がいないからだ。」
身体を洗いながら僕は驚いた。
「え、それって・・・。」
「あ、違う違う。生きてはいるんだ。でも遠い街へ稼ぎに行っててなかなか会えないんだ。」
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