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「そうだったんだ。みんな、あったかいね。この家族に入れてよかった。」 自分が誰かわからないけど、ここに居れば幸せだ。 「・・・。」 どうしたんだろう。 キリトは急に黙り込んだ。 「キリト?」 「・・・ん?あ、あぁ。これからもよろしくな。」 「うんっ。」 背中を流してもらったりして、早めにお風呂場を出た。 「気持ちよかったか?ユキト。」 アルクが読んでいる本を手に挟みながら言った。 「うん!」 「それは良かった。早く寝るんだぞー」 「わかったよ。」 僕は自分の部屋に戻りベッドに倒れた。 昨日今日でみんなの色んなことが知れた。 まだまだ自分のことは思い出せそうにはないけど不思議とそれに関して不安な気持ちはない。 目を閉じて朝を待った。 ・・・。 ・・・・・・。 眠れない。 目を閉じてから何時間が経っただろうか。 外はすっかり暗くなり気温は更に下がっていた。 僕は部屋を出てリビングの窓から外を眺めた。 「はぁ・・・。」 「ユキトっ。」 身体をビクッと弾ませて振り向くとそこにはサラがいた。 反応を面白がったサラはふふっと笑った。 「ごめんごめん、驚かせちゃったね」
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