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「・・・生意気なガキだ。」
男の顔に僕は震えた。
この家族の温かい感じとは正反対の、冷酷な顔だ。
人を殺しても何も思わない様な眼差しでアルクを睨みつけている。
するといきなり玄関周りの壁が音を立てて崩れた。
「何をするんだ!」
他の男達が銃や斧などで家を破壊し始めていたのだ。
「痛っ!」
「ダイ!」
ダイの足に運悪く銃が当たってしまった。
飛び出していこうとしたがみんなに止められた。
「離して!ダイが!」
「「ダメだよ、ユキト!」」
2人は声を揃えて僕を止めた。
「・・・ユキト。」
ラトだった。
「男達は何故かユキトを探してる。アルク達がきっと助けてくれるから、信じて待とう。」
あの無口だったラトの声を始めて聞いた。
それほど真剣だということだし、それに言っていたことも理解した。
「わかった。ごめん。」
静かにアルク達を眺めた。
アルクはダイを抱えて中の方に逃げていた。
サラは、いなかった。
「何処だー雪の子ロボット!出てこーい!」
少しずつ家を壊し歩を進めて来る。
「こっち向きな、野郎ども!」
サラの声がした。
何処から・・・。
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