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「おい、そんなに質問攻めしちゃ答えられないだろ!」 最年長と思わしき少年が一喝すると、全員が黙った。 「よし。まず、身体は大丈夫か?」 「あ、はい。大丈夫です。・・・助けてくれてありがとう。」 「当然よ!」 ここにいる子供たちのリーダーなのだろう。 僕に向けた笑顔は優しくて安心できた。 「名前はなんていうんだ?」 「名前・・・?」 そういえば、僕の名前はなんだ? 思い出せない。 雪の中で倒れていたことが新しい記憶で、それ以外はちっとも覚えていない。 「え、と・・・。わからない。」 その答えに子供達はざわついた。 「覚えてないのか?じゃあ、自分に関すること。なんでもいい。覚えていることはないか?」 何度聞かれてもこう返すしかない。 「ごめんなさい。何もわからないんだ。」 「そうか・・・。取り敢えず後のことは飯食いながら話そう!シチューが出来上がったところだ!」 その言葉を聞いた子供達は嬉しそうにはしゃぐ声を出し、一目散に準備を進めた。 テーブルに座ると1つ席が空いている。 「そこがお前の席だ。座りな」 僕が座ったと同時に奥から人型の木製ロボットがシチューの入ったヤカンと人数分の皿を持ってやってきた。
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