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それから全員の名前を教えてくれた。
年上から順に、
リーダーの少年アルク。
名付け親の女の子サラ。
面倒見のいいキリト。
やんちゃなダイ。
双子の男の子、ハクとヤク。
最年少のラト。
僕とダイは同い年くらいだ。
みんな優しくて、暖かかった。
「よし、同じ釜の飯を食ったんだ。ユキト。お前も今日から俺たちの家族だ!」
「え?」
誰も異論はないという顔で僕を見つめた。
「でも、僕が誰かもわかんないし、会ったばかりだし・・・」
「なんだよ、不満か?」
そんな事は全くない。
むしろ逆だ。
とても嬉しい。
僕は全力で首を横に振った。
「改めてよろしくな、ユキト」
アルクの笑顔は不思議だ。
昔から知ってるような、心が落ち着く笑顔。
こうして記憶がない僕に、家族が出来た。
次の日朝眼を覚ますと僕以外のみんなはもう起きていた。
「おはようユキト!さあ、仕事をするよ!」
キリトだ。
仕事?
一体何をするんだろう。
キリトの後を付いて家の外へ出た。
するとまたしても人型の木造ロボットがいた。
しかし昨日見たものとは少し違った。
「こいつは薪割りロボ。仕事と言っても殆どこいつらがしてくれるから俺たちは動かすことと、ちゃんと動いてるか見張るくらいだ。」
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