彼は彼の愛を知る

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 それから何度も肌を重ねて放ちあい、百武の中へ溢れるほどに注ぎ込んだ。  汗と放ったものでべたついた身体を嫌そうに撫でる。 「せんせぇ、風呂に入りてぇです」 「了解」  その、かすれた声が色っぽく。百武の為に風呂の準備をしに向かった。  暫くし、湯が張り終えた事を知らせる音が鳴り、バスルームへと行き一緒に湯船につかる。 「腰、大丈夫?」  心配そうに後ろから抱きしめる乃木に、おもいきり体重をかける。 「大丈夫なわけ、ないでしょう? 無理だってぇのに何度も突っ込むし」  ぎゅうぎゅうと押し込められて、 「……ごめん」  と肩に額を当てる。 「でも、嫌じゃないですから」 「やっと俺が好きって事を認めたな」 「それとこれとは別です。先生の事は苦手だと何度も言ってますよね?」 「そ、そんなぁ」 「ふっ、情けねぇ顔」 「あ、笑ったなっ」 「あははは、脇腹くすぐるのはずりぃですってば」  狭い浴槽で水しぶきを上げながらはしゃぎ、そして彼を抱きしめる。 「好きだよ」  甘く囁き、耳朶を噛む。 「ん、俺も、同じ気持ち、みてぇです」  腰を抱きしめる乃木の手に、百武の手が重なり。  顔を振り向かせ、目元を赤く染めて乃木を誘う。  やっと心から欲しいと思っていたモノが手に入った。  吸い込まれるように互いの唇が触れ、先ほどまで弄っていた箇所へと指を這わせた。
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