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えっ!
な、なんで美紀ちゃんが!?
さっき、気分が悪いからちょっと眠るって言っていたのに。
……いや、これは本当に美紀ちゃんなの?
私が屋上で見た、別の美紀ちゃんだとしたら。
「さあ、食事にしようか。二人とも、席に着きなさい」
「はい、パパ」
さっき美紀ちゃんから話を聞いたから、これが本当に美紀ちゃんなのか疑わしい。
友光くんと城口先生を死に追いやった何かなのか、それとも美紀ちゃん本人なのか。
実際に見ても、全然わからないのが怖い。
「おい、美子。何をぼんやり突っ立ってるんだ?」
「え?あ、うん……」
先に席に着いた美紀ちゃんの後ろを通って、自分の席に着く。
昼間神社で見た、周囲が歪んで見えるほどの異様さは感じないけど、ベッドに横になっていた美紀ちゃんともなんだか違う気がする。
「では食べよう。いただきます」
「いただきます」
おじいちゃんに続いて、私も手を合わせて軽く頭を下げた。
学校の話が出るかなと思ったけど、誰もそれには触れようとせず、黙々とご飯を食べていた。
あれだけ気持ち悪いと言っていた美紀ちゃんも普通に食べていて、私の頭の中が少し混乱している。
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