穢れ

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「もう、どういう事かしらね。いくら双子だからって、同じ日におねしょしなくても良いじゃない」 庭で私のお布団の隣に、美紀ちゃんのお布団を干すママが呆れたように不満を漏らした。 相変わらずパパはそれを見て笑っていて、美紀ちゃんは私と同じように泣きじゃくる。 「うわあああああん、ごめんなさいぃぃぃ!」 「はっはっは!仲が良くて結構じゃないか。美紀も美子も、片方だけが怒られないように合わせたのかな」 二つ並んだお布団を眺めながら、朝のコーヒーを飲んでいる。 何もそこまでして見なくてもと思うけど、私から見てもパパは少し変わっているから何も言えない。 「それだったら、おねしょをしない方に合わせてほしかったわ。今まで全然なかったって言ってたのに、どうしてママが帰って来たらしちゃうの?甘えちゃったのかしら?」 本当になんだろう。 ママが帰って来たからというわけではないんだよね。 ただ本当に偶然今日してしまっただけ。 それがきっかけで、赤ちゃんがいるって教えてもらえたんだから、私としてはおねしょをして良かったかな……なんて思える。 お布団を干すママは迷惑だと思ってるだろうけどね。
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