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ママにお布団を干してもらった後、私達は朝ご飯を食べる為にダイニングルームに。
ご飯に玉子焼きにお味噌汁。
泣いて喜んで、早くもお腹が減っていたから、いつもならあまり箸が進まない朝ご飯も美味しく食べられる。
「美紀も美子も今日は良く食べるじゃないか。おねしょをしなくても、毎日これくらいしっかり食べてくれると良いのにな」
私と美紀ちゃんが庭で泣いていたのを見たのかな?
そうじゃなくたって、庭を見ればひと目でおねしょをしたのがわかってしまうよね。
だけど、私達が泣いているような時ほど、おじいちゃんは優しい。
普段はしつけに厳しくて、怒られると泣いてしまいそうになるけれど。
優しく微笑んで、一緒にご飯を食べるおじいちゃんは好きだった。
「まあ、ついうっかりおねしょをしてしまう事もありますよね。良いか、美紀、美子。一度失敗しても、次に同じ失敗をしなければ良いんだ」
二杯目のコーヒーを飲みながらパパが私達に語り掛けたけど……おじいちゃんはフンッと鼻で笑って、ブツブツと呟き始めた。
「なぁにを偉そうに。14歳の時におねしょをしたのを、わしは忘れておらんぞ」
さすがにそれには、パパも苦笑い。
反論すら出来ずに、黙ってコーヒーを飲む事しか出来ないでいた。
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