壊れゆく日常

39/43
前へ
/475ページ
次へ
お風呂に入って、少しは落ち着いた。 どうして和田くんが溺れていたのかはわからないし、美紀ちゃんが関係あるのかどうかもわからない。 だけど、お風呂に入っている時の美紀ちゃんは普通で、昨夜のようなおかしな事も起こらなかったから、美紀ちゃんがやったわけではないと思う。 部屋に戻って、ミミちゃんを抱きながらベッドに横になった。 「ミミちゃん、どう思う?やっぱり偶然だよね。和田くんが溺れたのも、そこに美紀ちゃんがいたのも」 美紀ちゃんも私も、和田くんが溺れた場所の近くに偶然いただけだよ。 ただ一つだけ引っ掛かるのは……遊ぶ場所を川原に指定したのは美紀ちゃんという事。 最初、一夫くんが田んぼにカエル取りに行こうって言って、嫌だから場所を変えたわけで。 それに、美紀ちゃんだって、ママとお話ししたいと思っていたはずで……。 あ、でも、一夫くんが好きだから一緒に遊びたかったって考えると、おかしくはないのかな。 おかしなところがあるようで、何かしら理由があってそうなっているんだから、やっぱり偶然と考えた方が良いよね。 何を話しても、ミミちゃんは答えてくれない。 誰かに話したいけど話せないモヤモヤに苦しんでいると……。 コンコン。 ドアをノックする音が聞こえた。
/475ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5746人が本棚に入れています
本棚に追加