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いつまでも直す事が出来ない癖を指摘され、私はどんな顔をして良いかわからないで、頭を撫でられるだけ。
「だってぇ……ずっと美子ちゃんは美子ちゃんだったんだもん。六年生になったら、きっと直るから」
「本当に?約束だからね。直らなかったら、お尻ペンペンしちゃうんだから」
「やだぁ、絶対に直すんだから」
柔らかく、心地いい時間が流れる。
いつまでも続いてほしいと思うこの時間も、私が寝るまでしか続かないんだよね。
私が寝ても、ずっと隣にいてほしいのになと思っていた時。
「ママ、美紀ちゃんもお話ししたい」
ドアを開けて、枕を抱えた美紀ちゃんが部屋の中に入ってきた。
私と美紀ちゃんは部屋が別々だから、こんな時に困っちゃうんだよね。
だから、たまに美紀ちゃんと一緒に寝る事がある。
「あらあら、甘えん坊さんがもう一人。今日はここで一緒に寝るのかしら?」
ママにそう言われて美紀ちゃんを見てみると、寂しそうな表情を浮かべていた。
私がママとお話ししていたから、一人で待っていたんだろうな。
「うん、美紀ちゃん隣にどうぞ」
少し横に移動すると、美紀ちゃんは嬉しそうにベッドに駆け寄って来た。
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