壊れゆく日常

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「ラーラララーラララララララー、ラーラララーラララララララー。二人は良い子だねんねしなー」 沢山ママと話して、うつらうつらとしてきた私達に、ママが子守唄を歌ってくれている。 やっぱりママの声は好きだ。 包まれているように温かくて、すぐに眠れる。 緩やかに落ちて行くような感覚が、フワッ、フワッと私を襲う。 徐々に、ママの声も聞こえなくなって。 美紀ちゃんと手を繋いでいた私は、心地良い夢の世界へと落ちて行った。 「ラーラララーラララララララー……」 子守唄が聞こえる。 ママがずっと歌ってくれているのかなと思ったけど、なんだか違うみたいだ。 声が細いと言うか……子供のような。 それに、息をするのも苦しくて……たまらず目を開けると、そこには美紀ちゃんの姿があったのだ。 「ラーラララーラララララララー。フフッ、眠っていれば、苦しまずに死ねたのに……」 私の上に馬乗りになって、胸に手をかざしてニヤニヤと笑っている。 「み、美紀ちゃん……なんで。やめて、どうしたの?」 そう、声を出したつもりなのに声が出ない。
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