本校舎の夜(2)(章と久美子)

10/23
前へ
/37ページ
次へ
「開けろ! 開けろ! 開けろ! 開けろ! 開けろ! 開けろ!」 職員室からは、不気味な野太い声が聞こえてくる。 章はドキドキと鳴る心臓の鼓動を感じながら、自分がするべき行動を考えた。 〈 オレは走って、下駄箱の影に隠れる。 オレが一瞬で隠れれば、ヤツはオレの居場所を見失うはずだ。 そしてオレが、ヤツの姿が見えなくなるまで、息を止めていれば…… 〉
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加