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章は息を止め、下駄箱の影から少しだけ頭を出し、おかっぱ少女を見つめた。
おかっぱ少女の体のまわりは、青白い光を帯び、返り血で赤く染まった白いセーラー服が不気味だった。
そして憎しみと怒りに満ちたその表情は、今までに見たこともないほど恐ろしくて、章は思わず目をそらした。
〈 早くいなくなれ!
オレたちがお前を救ってやるから、早く消えろ! 〉
章は固く目を閉じ、息苦しさに悶えながら、そう願った。
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