本校舎の夜(2)(章と久美子)

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ピタッ、ピタッ、ピタッ、ピタッ、 ピタッ、ピタッ、ピタッ、ピタッ。 おかっぱ少女の足音が、自分に近づいてくるのを章は感じていた。 ピタッ、ピタッ、ピタッ、ピタッ、 ピタッ、ピタッ、ピタッ、ピタッ。 その足音は、一定のリズムを刻んで、章に近づいていた。 〈 ヤバイ、見つかる! 〉 章はそう思い、その場にしゃがみ込んで身をひそめた。 するとそのとき、章のすぐ近くで、おかっぱ少女の声が聞こえた。 「私の御守り、どこだろう? 大事な御守り、どこだろう?」
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