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死にたいと思うほどの苦しみと屈辱とは、どんなものだろうと美智子が考えたとき、
美智子の頭の中に、小嶋修治の顔が思い浮かんだ。
〈 死にたいほどの苦しみと屈辱って、私にとっての小嶋修治のことね。
私はあいつに生活をメチャクチャにされて、私に残された最後の夢までも打ち砕かれた。
考えてみれば、何度殺しても、殺し足りないって気持ちは、本当にあるのよね。
心の底から憎い小嶋修治。
私もあいつが生きている限り、あいつを殺そうとするに違いないから…… 〉
美智子はそんなことを思うと、真剣に御守りを探して半沢範子を救ってやりたいと思った。
半沢範子も自分と同じように、夢を打ち砕かれた犠牲者だから……。
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