別校舎の夜(2)(健太と留衣)

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健太たちは二階に辿り着くと、長い廊下を全力で走った。 そして二人は、理科室に逃げ込み、理科室の隅で、肩を寄せ合い座り込んだ。 二人は全力で廊下を走ったせいで、息がきれて、大粒の汗が流れた。 健太は右手で汗を拭い、となりに座る留衣に目を向けた。 「留衣、お前、震えてるのか?」 留衣は肩で息をしながら、さっきまでの恐怖に怯えて、震えていた。 健太は自分たちが首を突っ込んでしまったことの危うさに、今更ながらに気づいて、 この呪われた学園に来たことが、本当に正しい選択肢であったかに疑問を持った。 もしかしたら自分たちも、この呪われた学園で命を落とし、さっきのヤツらと同じようなバケモノになってしまうかもしれないから……。
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