16人が本棚に入れています
本棚に追加
普通の家庭に生まれ、普通に育てられたはずの僕なのに、何故だか僕は普通には生きられなかった。
僕は人が集まる場所が嫌いだ。
人が集まれば、そこにはいつの間にかグループができる。
人間は本能的に、自分と気の合う人間を見分ける生き物だ。
それは誰に教えられるでもなく、自然とそういう風になるものらしい。
でも僕には、そんな当たり前のことが、とても難しく感じられ、僕はいつも集団の中でつま弾きにされる人間だった。
どうして僕は、いつもまわりの人たちと仲良くできないのだろう?
どうして僕だけが、仲間外れにされてしまうのだろう?
僕は自分という人間が、嫌いだった。
もしも願いが叶うなら、僕は瀬川清人ではない別の人間になりたかった。
最初のコメントを投稿しよう!