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そんな僕が大切にしていたものは、パソコンとスマホだった。
僕は学校から帰ってくると、自分の部屋に引きこもり、SNSサイト『モバイル』のマイページを開くのが日課だった。
僕はモバイルのプロフ画に、リアルな自分とは違った爽やかな男性のイラストを使い、カズヤというハンドルネームの理想の自分を作り出した。
カズヤはサッカー部のキャプテンで、仲間からの信頼が厚い、イケメンだった。
そんなカズヤは、瀬川清人とは真逆の存在で、僕は家に帰ってきてから、カズヤになれる瞬間が好きだった。
カズヤは、瀬川清人とは違って、誰からも愛される男だから。
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