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風にさざめく木の葉を片手でのけながら、
玄関のある方向へ進む。
右手には、先程学校帰りに買った物が白いレジ袋の中で揺れている。
横宮さんへのお土産だ。
あの人、これが好物だから、
時々買っていくことにしている。
この森のような庭、うっそうとしているようで、実は日の光がきちんと地面に届くようになっていて、見通しはきく。
なので今日も私は、枝葉の向こうで動く人影をしっかりと見つけることができた。
「横宮さーん。おじゃましてまーす!」
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