エンディング

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草花よりこ汚い灰色の雪が目立つ頃 僕達はまだ腹の中 産気付いてもおらぬ 同じ日に生まれたこの366/1の あぁまたしても失うのだろうか 光る眼鏡が泣けてくる 僕が一生かけて得た物全て君にあげるから どうかしばらく居なくならないで どうかどうか僕を忘れないで。 容易い事こそ複雑になり 絡まった糸も意図でほどけぬ あぁまたしても思い出すのか 最後に笑った時止まったまま 君が全て崩すことも 君が全て奪うことも 出来たのに 何故あの日君は 優しすぎたのだろう 優しすぎたのでしょう 流す涙など許されず このくそ真面目な現代社会における連絡手段も最 早途切れた 愛していたの? 愛していたでしょう? どうしてそんなに最後まで 優しすぎたのでしょう? あぁ千切れ雲 契った千切った誰から僕から君は笑っていただけ で どうしてもっと早く手を引っ張って逃げてくれな かったのでしょう 君は僕を愛していたの? 愛していたのでしょう? 嘘みたいに甘い粉砂糖 涙零れる塩水真珠 君がくれた物は何だったんだろう 厚い掌首傾げる眼鏡の奥の猫目笑うと消えてなく なりました 愛していたの あぁ愛していたでしょう?
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