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初めて拝んだ298円は飾り気なく、手触りからして綿100%。
色気度外視の超健全なヤツだ。
僕に見られたというので、彼女は朝食時もまだいじけ気味だった。
「可愛いのに」
アパートに戻って着替えたいとしょげる彼女をなだめる。
僕としてはあの超健全パンツ姿も刺激的だろうなと想像したけれど、変態ちっくなのでそれを言うのはやめた。
「アパートといえば……」
ショック療法で際どい話題に転換する。
引っ越しの強行にもいい機会だ。
「昨日、電話が通じなかったから迎えに行ったんだけどね」
コーヒーカップの向こう側で、彼女がビクッと顔を上げて僕の言葉の続きを待っているのが見える。
桐谷絡みの話題が出るかと心配しているのかもしれない。
「鍵がね。開いてたよ」
「ええっ?!」
彼女が驚いて中腰になった。
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