ライバル模様あれこれー1

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ランチを挟み、僕の家であれこれと彼女の物の配置を定めると、ようやくお猫様が待つ郊外へと車で彼女を連れ出した。 猫ケージをトランクに積み込まなければならなかったので、出発前に彼女には猫だということだけは明かした。 どうやら猫ケージの箱でばれていたらしいけれど、野良猫なのは秘密だ。 「え……ここ、ペットショップですか?ブリーダー?」 看板も何もない質素な施設の前に車をつけると、彼女は不思議そうに辺りを見回した。 「入ったら分かるよ。中にいるのは子猫じゃないんだ」 門番の灰色猫の検問を抜け、奥に進む。 門番猫は彼女が撫でるとコワモテの顔に似合わない甘い声で「にゃあ」と鳴いた。 睨む・唸る以外の動きを見たのは初めてだ。
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