第1章

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「あ、久美子! 話ってなんだよ?」 黒板から体を向きなおし、彼を見つめた。 「あー、ごめんね?卒業式の後呼んじゃって」 「いいよ。早くしろよ。てか、なんでおまえのクラスじゃねえの?4組だろお前」 「……ねえ、今でも後悔してる?私に子供ができたの」無視した。彼の疑問を。 「してるよバカ!なんで妊娠なんかすんだよ!安全日だったんだだろ、2週間前!」 ……彼は疑問を忘れたみたいだ。 彼の次の言葉でもう覚悟を決めた。 「……約束どおりおろしてくれたよな」 俺はウィッグをとった。 「な、何者だよ!お前!」 俺は、名乗った。卒業式の筒を開けた。彼、「悪魔」との距離は、ない。 「俺は久美子じゃない。鷹斗。」 「あ、おまえ、ふた」 俺は筒にしまっておいたナイフで、「悪魔」を刺した。 俺は、双子だ。妊娠した姉、久美子は、妊娠がわかって、今死にかけている「悪魔」に責められて死んだ。
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