ハッピー・リーマン

4/4
前へ
/4ページ
次へ
25階。 ノジの額に汗。 「あー、惜しかったな。ははは」カンタは指を鳴らした。 下向きのボタンを押したが、エレベータはまたしばらく来なかった。 「あ」ノジはなんとなく声を出す。 「全部一階で停まりましたね」 「よし! 行くぞノジ!」カンタは非常階段へ走り出した。 「カンタ先輩?」 「今度は迷わなくていいな!」 「カンタ先輩?」ノジは動かない。 「一階まで走るぞ!」非常階段ホールから声が聞こえる。 「先に行っててください。僕は会議室で待ってます」 ノジの目の前でエレベータのドアが開く。 ―― おわり
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加