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ま、刑事の顔と警察手帳を変わりばんこに見ている。
「まず、君はどこであの化け物にさらわれたんだ?家の近くか?」
少女は首を横に振る。そして、呆れたような顔で刑事を見下す。
「別にさらわれてなんかない」
思わぬ返答に刑事は少し唸った。
「さらわれたんじゃないとすると、いたずらで忍び込んだのか?」
「それも違う」
少女はもう一度、ゆっくり首を横に振った。そして深呼吸ともため息とも分からぬ呼吸をすると、挑発的な視線を刑事に向けた。
「自ら乗り込んだんだ。この星を破滅に追い込むためにね」
少女のその言葉にはとても重い何かが乗っていた。その何かが部屋全体を包み込み、部屋は静寂に包まれる。
「ははははっ」
急に刑事は腹を抱えて笑い出した。少尉が刑事を睨みつけたが刑事は尚もひいひい言いながら笑う。
「君が宇宙から来た侵略者かい?これまたずいぶん可愛い侵略者だ」
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