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少尉は再び不気味なにやけ顔を浮かべる。
「殺すなら殺しても良い。ただ、私を殺すのは惜しいとは思わないのか?」
「何?」
少尉はまた険しい顔になって少女を睨みつける。少女は少女で少尉に挑戦的な態度をとっている。
「さっき見せたように地球と私達の星では科学の進み具合が違いすぎる。このままだとむこうが本気になれば地球は一日にして滅ぶぞ」
「それとお前を殺すのが惜しいということと何の関係がある」
少尉は口をヘの字に曲げて吐き捨てるように話している。
「私はこれでもむこうの星の科学者だ。むこうの進んだ科学を全て理解している。そしてこの陽子化合器も持っている。これがあるだけで地球の分子を千個ほど増やすことが出来る」
「ならその機械だけ渡せ」
少尉が手を差し出すと少女は少尉を見下してクスクスと笑った。
「千個もの組み合わせを地球の乏しい科学力で一つ一つ確かめていくのか?明日攻められるやもしれないのに?気楽なものだな。私ならそれも全て把握している。思い通りの物質を
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