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数学の宿題のプリントを持ちながら、1年1組に着いた。ドアを開けると、今まさにドアを開けようとしている小早川さんがいた。
ゼェゼェ言わせながら、
「ご、ごめんなさい…」
バスがトラブルを起こしたらしく、彼女なりに全力で走ってきたみたいだ。
彼女との距離が近過ぎたのと、開けた瞬間に急に話しかけられたので、俺はしどろもどろして
「あぁ、全然問題無いよ」
彼女は軽く礼をして席に戻っていった。
小早川さんは、よく休み時間に本を読んでる娘だ。ボブっぽいのだが前髪が長く顔がよく見えないのが印象的で、名前と一致してる数少ない中の1人だ。しかし、ちゃんとした顔を見ていないので前髪でもあげられようものなら誰だかわからなくなる。
今日、日直として彼女と2人で居て気になったのは、小早川さんは元々話すのが上手い人では無いが、日直として必要最低限の会話だったが、精一杯俺と向き合ってくれた。
基本女子は俺に拒絶反応を示すかと思ったが、この子は違うらしい。
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