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ユタのファインダーには、その年上の彼女さんしか、映っていなかった……。
胸が苦しい。目の奥が痛い。
私は、また、溢れる涙をこらえることができない――。
「安西? どうした?」
私の異変に気づいた、中年の男の先生が教壇から声を飛ばしてくる。
「あ……」
教室中の視線が、私に向く。
その中には、ユタの目もあった。
驚くような目をし、その後に、心配そうな感情を浮かべる。
「あまりにも……この物語が美しすぎて……」
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