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一頻り騒いで辺りが暗くなってきた頃に、やっとパーティはお開きとなった。
皆で片付けをして解散となる。
先生方はまだ仕事があるからと残るそうで、さようなら、と教室を出る。
そして寮までの道の途中で新しく出来た中等部の寮の前でクリスとケビンとオルスと別れる。
そして寮に辿り着くと俺達の部屋の前で、また明日!と声を掛け合うと、皆はそれぞれ自分達の部屋に戻っていった。
俺とフウハも部屋に入る。
やっと二人きりになれた。
「おかえり、フウハ」
俺は改めてそう言うと、フウハを抱き締めた。
温かい柔らかい感触に、ジワジワと愛おしさが込み上げる。
「ん、ただいま」
フウハは俺を抱き締め返してきて、俺の胸元でそう言った。
あー、これでやっとフウハとラブラブな生活を送れるな。
そう思うと嬉しくて堪らない。
聞きたい事は山ほどあるのだが、今はこの幸せを噛み締めよう。
「フウハ、大好きだよ」
力を緩めてフウハの顔を上に向けさせて言うと、僕もだよ、と顔を赤らめてフウハが微笑んだ。
うっ。
ヤバい!これは破壊力が凄過ぎる!
一瞬、理性がサヨナラしそうになったぞ。
……でも婚約してるし、ちょっとくらいなら良いのか、な?
フウハの唇目掛けて顔を近付けてみると、コテンと首を傾げるフウハ。
可愛いっ。
俺はドキドキしながら、そのまま唇をフウハの唇に落としたのだった。
終。
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