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悶々と考えながら教室に行くと、皆が既に揃っていて、情報も皆に回っている様だった。
ま、このクラスのメンバーなら当然なのか。
それにしても空気が重い。
「「「おはよう」」」
事情を詳しく知らない、モナとアリシャとカダンが挨拶してきた。
「おはよう」
挨拶を返すと、3人は詳しく事情を聞きたいらしく、身を乗り出してきた。
「なあなあ、フウハが大貴族令嬢だったってどう言う事なんだ?」
モナとアリシャは、どう切り出そうと顔を見合わせて躊躇っていたが、カダンはズバッと聞いてくる。
答えに詰まっていると、モナは首を傾げて。
「死んだと思われてた子なんでしょう?それが実は生きていて別人になってるって、凄い話ね。そこまでしないといけない様な事があったの?」
そう聞いてきた。
世界の崩壊云々は伏せられている様だ。
「そうみたいだ。驚いたよ。本人と話が出来ないから、はっきりした理由はわからないんだけどさ」
と、俺の返した言葉に、アリシャが眉尻を下げる。
「勇者が魔王を倒す時に、サポートで力を使い過ぎたと聞いたけど、大丈夫なの?」
フウハの心配をしてくれているらしい。
「魔国に居るから……でも使い魔もいるし、大丈夫な筈だよ」
「魔国!?人間がそんな所に居て大丈夫なの!?」
驚くモナと、キョトンとするカダン。
なのでアリシャがカダンに、魔国とはどんな所かを説明した。
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