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不思議そうな顔をした俺に、ライアスは続ける。
「その時に神にフウハの事を聞いたらしい」
―――――父親を守る理由は世界の崩壊を止める為だった事。
だから、自由に生きて良いと言われたのに、今まで自主的に世界を守る為に動いていた事。
今回は堕神を消滅させてしまえば良かったのに、堕神が自我を取り戻した事で、フウハは浄化を選んだ事。
こんな事は神も望んでいなかったのに、フウハは、自分がそうしたいからした、と言っていた事。
「そう言うのを聞いちゃうとさ、1人で凄い重荷を背負って、なのに笑ってて。堪らないよな。だからフウハが誰かなんて関係無くて、ただ帰ってきて欲しいと皆思ったんだ」
ホクトの話は、昨夜、国王の前で大貴族当主とギルドマスターの前で報告され、今朝までにその家族に伝えられたのだとか。
父さんは何も言ってなかったよな?
でも大まかな事はルシファーやアスタが話したのを聞いていたから、必要無いと思われたのかな。
でもそうか。
皆、フウハに帰ってきて欲しいと、ちゃんと受け入れられると思っているんだな。
なんだかそれが嬉しくて、俺は、ありがとう、と呟いていた。
「その様子じゃレオンもちゃんとフウハに帰ってきて欲しいと思ってるんだよな?」
ライアスに聞かれて、勿論、と答えた。
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