学園に戻って

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フウハが居ない世界なんて考えられない。 ライアスは俺の顔を見ると、それが一番大事な事だからな、と微笑んだ。 皆は俺がフウハを受け入れられるのかと心配していたらしい。 確かに、相手がフウハでなかったら、どんな対応を取るのかわからないけどな。 と。 今になって詳細を知った王族と大貴族とギルマスの息子ヒース以外のクラスメイトは、そんな世界規模の話だったとは思わなかった様で。 驚きと共に、悲し気な表情に変わっていた。 そんな中、レスティーナが口を開く。 「この事は今の所、公に発表される事はありません。フウハは今までの姿で戻ってくるでしょうからね。なので皆、内緒にして下さいね?」 そう頭を下げて言うもんだから、皆、慌ててコクコクと首を縦に振った。 王女が頭を下げてるんだから、驚くよな。 で、実際にこのクラスのメンバー以外には、今回の堕神の話はフウハの事を含めて漏れていないらしい。 それを聞いて安心した。 フウハの事を良く思ってくれているSクラスメンバーになら、今回の事もちゃんと知っていて欲しいが、関わりの無い奴等には知られたくない。 無責任に好き勝手言われたら、フウハが帰ってきてくれなくなりそうだ。 と。 レスティーナが頭を上げた所でチャイムが鳴り、ガウスが教室に入ってきた。
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