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その2人が、魔王達を連れてやって来た。
マントのフードを深く被って魔族とはわからない様にしていたが、謁見の間に入るとフードを外す魔王達。
1人は知らない顔だが、もう1人は思った通り、リオウだった。
それを見て、やっぱり、と思いながら、もう1人の方を観察する。
髭を蓄えて、リオウより歳上の威厳が有りそうな人だ。
フワッとした感じのリオウがこれからこの人みたいに威厳を持って魔王をやれるのかと思うと、心配になってしまう。
が、ホシトさんの言葉に、俺達は動揺する事になる。
「此方が、魔国の北の魔王、リオウ殿で、そちらが新しい西の魔王、ガイガン殿です」
はっ!?
リオウが北の魔王!?
エイトもそれは聞いてなかったのか、目を見開いて驚いている。
王様も目を丸くして、ポカンとしている。
え、あ?
彼方の威厳がある方がリオウの側近だったって事か!?
と、いち早く復活した風帝のカケルが咳払いをする。
それに王様が復活して、慌てて、どうぞ座って下さい、と2人を椅子に座らせた。
2人が座った所で、王様がこれはどう言う事かと尋ねると。
「フウハの使い魔が魔人だと言うだけで利用されそうだったのだから、態々自分から魔王ですと言う訳が無いでしょう?」
リオウは、俺達の知っている彼とは異なる雰囲気で、威厳たっぷりに答えた。
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