優しい悪魔プロローグ

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
悪魔なのに何で優しいんだよ____ よくいわれる台詞だ。 俺は小さい頃からそう尋ねられてきた。 俺はお決まりの台詞だ。 「可哀想だったから」 そう言っては皆から虐められる 「だ…だって…可哀想…なんだもん」 「悪魔なくせに、可哀想もくそもあるかよ!」 …差別だ。 悪魔が優しかったって別に良いだろうが 「そ、そういう君は何で可哀想だと思わないの…?」 「はぁ?お前馬鹿じゃねーの?悪魔っつーのはそういう種族なんだよ!お前本当に悪魔で生まれてきたのか?」 なんだよそれ、それに俺は悪魔だよ。 「お、俺は___」 言葉を発した刹那、 背中らへんに鋭い痛みを感じた。 まただ。いつもこうだ。 どうしていつもこうなるのか どうして悪魔は優しくては駄目なのか どうして… どうして俺は悪魔で生まれてきたのか… どうして、どうして どうして____。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!