―フィナーレ―

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「ノエル、と言ったな ボクらは聖戦に負けた。敗者はこの戦いで捧げねばならないものがあるのを、知っているだろう?」 少しの間が空く。 ノエルはどこか言葉を選ぶようにして、まるでその事を言うことを躊躇うかのように恐る恐るといった様子で口を開く。 「……古来、星座と流星は共にあった。分裂して、もし両者が戦いを起こした際、敗者は…、」 ここで少し息を整えてもう一度口を開いた 「…勝者のリーダーに、心臓を捧げ、能力を一つに戻せ、と」 流星の王は最後の言葉に満足そうに頷く。 「そうだ。よく勉強してきたな」 流星の核が流星の王であるなら、星座の核はその長である北斗七星を持つ能力者、つまりはノエルということになるのである。 二つの核が一つに戻るためにはどちらかの核に吸収されなければならない。 これが、両者の長が長年抱え続けてきた宿命であった。 「君の持っている、その槍ならちょうどもってこいだろう。…ボクが消えれば流星もすべて消える。そしてアオフシュタントの輩の能力の害性も消えるだろう…。能力自体消えるか…はたまた後遺症の様に能力だけは残るか。」 ぼそり、と後半は半ば独り言の様に呟く。 すべてが初めての事の為、流石に王と呼ばれる存在でさえ、自分が消えた後の事は分からないのだろう。
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