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そう一言、告げた後に響くのは、槍を一突きした音と、鈴の音の様に反響する澄んだ音。
その音と共に、心臓を一突きされた流星の王は光となって消え、同時に他の流星たちも跡形も無く空へと消え去ってしまった。
残ったのは、青く鈍く光る丸い塊。それを手に取るや否や、塊は目映い光を発し、粒子状となる。そして、吸い込まれるようにノエルの体内へと消えていった。
この光景を目にしていた学園の生徒、職員、そしてアオフシュタントの残党や野次馬などはおおよそ信じがたい、といった顔で誰もが言葉を発せずにいた。
だが、ノエルは少し手を開いたり閉じたりを繰り返し、何事もないと判断すると、くるりと群衆の方を向き、いつもの、朗らかな笑顔でこう告げた。
「諸君、これをもって、長い戦争の終結とする」
―戦いは、終わったのだ。
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