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「皆さんの意見はわかりました」
警察官はそう言って、全員の顔を見まわした。
「それでは一度、引き返しましょう。
そして仕切り直せば、いいアイディアも浮かぶかもしれない。
呪われた学園は、まだ誰もその呪いを解いたことのない恐ろしい場所です。
それでは今夜は、帰りましょう」
警察官のその言葉で、とりあえず、みんなは騒ぐのを止めた。
私たちは全員、ワゴン車に乗り、山道を下って、宿舎に向かった。
ワゴン車に揺られながら、目をつぶると、私の頭の中に久美子がおかっぱ少女に殺されたあの場面が思い浮かんだ。
〈 久美子さんは死んでしまったけど、
一歩間違えれば、あそこで死んでいたのは、私だった……。
久美子さんが死んだのは、私のせい……。
私が久美子さんを殺してしまった…… 〉
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