最後の夜 (小嶋美智子)(3)

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おかっぱ少女が不気味な笑みを浮かべながら、留衣の首を絞めあげ、留衣の顔が赤く染まっていった。 このままでは、留衣が死ぬ。 そう誰もが思ったとき、清人が叫び声を上げながら、おかっぱ少女に突っ込んでいった。 臆病で、いつも逃げてばかりいる清人の必死な顔を私はこのとき初めて見た。 清人は金属バットを振りかぶり、おかっぱ少女の頭を思いっきり殴りつけた。
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