最後の夜 (小嶋美智子)(3)

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「ひぃぃぃぃ。 な、何で? あんなに力いっぱい殴ったのに……。 どうして起き上がるんだよ……」 「喉を切り裂き、殺してやるそ。 腸をえぐって、殺してやるぞ」 おかっぱ少女は、つぶやきを続けながら、ゆっくりと立ち上がった。 「恨みと憎しみ、消え去らない。 私の中から消え去らない。 私の御守り、どこだろう? 大事な御守り、どこだろう?」
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