こうなるなんて思わなかったんだ

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俺達の学校である噂が広がった。 つけていない真暗なテレビの画面を写真で取ると奇妙なことが起きると言うことだった。 もちろん俺を含めクラス全員が写真を撮り始める。だが、みんなして言うことは「何も写っていなかった」だった。そんな話を休み時間クラスの奴らと話していた。 面白くない ただの作り話かとみんな思った。 「俺は写ってたぜ!写真を撮るかっけー俺がな」 とその写真を見せてきた。 当たり前だろーと 自慢気に言うお調子者のそいつの頭を叩いていると急にそいつが真面目な顔をした。は?と不思議に思って周りを見るとみんなの雰囲気が違っていた。 ガタガタ震えている人と「どうしたの?」と言ってる人がいた。 「え?え??嘘でしょ‥だってみんな何も写ってないって!」 一人の女子が言った言葉にざわめきはじめる。そして、次々に 「いや、変なことなかったってことで何も写って無いだよ?」 「はぁ?だって暗い画面撮ってんだから何も写んねーだろ!」 「鏡みたいになって映るんだよ」 誰が何を言ってるかわからなくなってくる。 だけど、みんながごちゃごちゃ言っているのをまとめると真暗なテレビを写真で撮ると写真を撮っている自分が映るのだがどうやらクラスの数人の人は何も映っていない真っ黒な画面だけだったらしい。 「まぁ!でもよ‥それだけでよかったじゃねーか!??お化けが出るとかじゃなくてよー」 またもや雰囲気を変えたのはお調子者のそいつだった。  まぁ、そうだななんて言ってみんなが落ち着いてきた。 みんながそいつの言葉で大丈夫だなんて安心していた。 そいつが一番思いつめていた事に誰もが気づかなかった。 
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