10人が本棚に入れています
本棚に追加
私が振り向くと、見知らぬ男性が、私の右腕を掴んでいる。
「は、離してください!だっ、誰?!」
「俺だよ、俺!俺!」
「え?」
振り込め詐欺ですか?
(結婚してからの私は、テレビニュースも見るようになり、そんな言葉も覚えた。)
「マジで俺の事も忘れてんのかよ…」
と男性は残念そうに言いながら、私の右腕を離した。
「あ、あなたは――」
「俺の名は、セイヤだ」
「……え?!」
「探偵を使っておまえの居場所を探したよ。ここら辺りをうろついてたら、いつか会えると思って。一ヶ月かかった。おまえの家に行くことは、接近禁止令で許されてないからさ」
最初のコメントを投稿しよう!