財力の暴力が最強だと思います!

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「先に会計で、ダチョウのから揚げ弁当1つで500ギルだよ」 「はいよ」 「じゃあ、これはおつりね。あんたこの辺りじゃ見かけないね。違う街から引っ越して来たのかい?」 普通なら返事を慎重に答えなきゃ、怪しまれるかもしれない場面だが。 「そうなんだよ、おばちゃん。しかもここに来る途中で俺の荷物がトイレに行っている間に何者かに盗まれて、地図一つないんすよ」 だからこそ、俺は平然と答える。 ここで、もぞもぞ答えたりするよりよっぽどいいだろう。 「それは災難だったね。たぶん盗賊かワイバーンにやられたんだと思う。ついてなかったなね。そうだ、ちょっと待ってて」 おばちゃんはそう言い、店の奥に入って行った。 だが、すぐに弁当と何か神のようなものを持って戻ってきた。 「まず、これが注文した弁当よ。そして、これが」 おばちゃんはそう言い、手に持っていた紙を広げた。 それを見ると、どうやらこの町の地図のようだ。 広げ終わると、おばちゃんは地図の説明をし始めた。 「今がここね、ここは見てわかる通り食品や日用雑貨が売っている商店街区になって、こっちが宿や武器、防具屋などがある宿泊区になって、こっちが住宅区ね」
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